誰のせいでもないのだけれど


今日は落ち着かない。
朝から落ち着かない。
仕事が思い通りにいかなかったのはあんまり関係ない。


急ぎ足でO-WESTに向かったら、あっさり広沢さんの出番が終わってしまって、肩透かし。
ライブ自体はとても楽しかったので、まぁいいのだけれど。
やっぱりO-WESTで飲むビールは美味しくない。


ノーナリーヴスのライブビートをちゃんとタイマー録音できる自信が無かったので、11時には家に帰りたかったから残りのバンドは観ずに帰った。
これ以上好きなバンドが増えてしまったら、体が足りない。耳も足りない。いろんな事が疎かになってしまう。
数十分の為に3000円を消費してしまった。
最近のお金の使い方はちょっとよくない。
自分が納得すればそれで構わないかと思っていたけど、やっぱり良くないと思う。


予定外に早い帰り道、何とはなしに武蔵小杉の駅ナカユニクロに寄る。
天野喜孝氏のデザインTシャツが欲しいなぁって思って。
だけど、実物見てみるとちょっと着こなす自信が無くて、代わりに黒地に大きな菊の花のデザインと、紺地に女の子の大きい顔がペインティングされてるちょっとサイケなTシャツを買う。2枚で2800円。
昔、高河ゆんアーシアンのあとがきか何かで、菊の花は宇宙のイメージって言ってた気がする。
決して弔いだけに使用されるべきではないと思う。
あの花弁の優雅なカーヴ。
他の花に負けない強さ。


ちょっと前に、新宿三丁目ユニクロが新規開店した時にちょこちょこっと家のリラックス着なんかを買って帰って、終電近くの東横線で見知らぬ男が、私のユニクロの袋を指差して
ユニクロですよ、凄くないですか?』ととなりの見知らぬ女に話し掛けていた。
はっきり言って余計なお世話だ。あたしがユニクロ買って何が悪い。お前にも関係ないし、その女にも関係ない。
アンチユニクロの人は周りに結構いるけど、何を着ようが何を買おうが、他人に指図される筋合いは全く無い。


駅の周りで果物と野菜の露天のオジサンから、トマト一個と生姜大きな一塊と春たまねぎ大きいの6つを買おうとしたら、店じまいの途中だったらしく、いちご持ってけ!と100円で2パックも押し付けられた。
元々は1パック350円だし、まぁ全部買っても500円とはお買い得。
スーパーで買うより、こういう胡散臭いところでする買い物が好き。その場限りの出会い、一期一会買い物。


何となくおなかがすいたような気もしたけど、結局どこにも寄らず家でパンとシチューとコールスローを食べる。
週末から実家に帰るから、冷蔵庫にろくなものが無いので。


やっぱり落ち着かないので、風呂だけ入りにジムに行く。
帰宅する労働者の間を逆流しながら進む夜の街はツツジの香りが立ち込める。
季節と温度の格差にうんざりして、フレンチスリーブのポロシャツに着替えて家に帰る。


何となくスッキリしない。大泣きでもしたら気分は晴れるだろうか。
珍しく、家で一人酒しながらNHK-FMにチューニング。
ノーナのパーティソングは、こういう日に聴くと妙に優しい。
ベイリーズミルクと桃のお酒にオレンジとグレープフルーツソーダを加えたやつを交互に飲んでみるも、全く酔わず。
こういう夜くらい酔わせてくれてもいいのにね。


どうしようもない孤独感も、酔えない寂しさも、不意に襲うひきこもりたい欲も予定外に終わってしまった事も、誰のせいでもないけれど。
誰かのせいにしてしまえたら、楽になるのに。


あぁノーナ、終わっちゃった。またノーナ観に行きたいよ。
ぶっ飛ばしてよDJ。ホントに。